十字街頭乞食罷
漢詩
十字街頭乞
食罷 八幡宮
邊方徘徊 兒
童相見共相語
去年痴僧今又来
良寛書
十字街頭食(がいとうじき)を乞い罷み(こいやみ)、
八幡宮辺方(はちまんぐうへんまさ)に徘徊す。
児童相見て共に相語る、
去年の痴僧今又来ると。
解説
詩の意味は「(三条の)賑やかな街並みで乞食を済ませ、八幡さまのお宮の辺りをてくてく歩いた。その時子供たちが私を見つけて話し合うには、去年来た変な坊さんが今年も又来たよ。」
子供たちが自分のことを変なお坊さんと言っているが、又、今年も一緒に遊んでもらえることを楽しみにしている気持ちを汲んだ、良寛の暖かい心が読み取れる。
この詩は良寛の好きな作品のようで、屏風などに書かれた多くの遺墨が伝わっている。
真筆オリジナルサイズ
30cm×43.5cm